会社で年に1回の健康診断を受けます。
その際の検査項目に「VDT検査」というのがあります。
簡単に言えば、デスクワークの人のための眼精疲労検査とでもいいましょうか。
VDTというのは正式にはVisual Display Terminals。
ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル。
パソコン、キーボード、ディスプレイなどの入出力機器のことを言います。
いまやどのオフィスでもIT化が進み、パソコンを使わない人はいないといってもいい世の中です。
私も1日中仕事でパソコンに向かい、スマホをいじり、テレビも見る。ブログも書く。
起きている間、ディスプレイに向かっていないのは何分?
というぐらい長時間ディスプレイを見ていますね。
1日中パソコンを使って仕事をしていると、多くの人が身体的・精神的な疲労を感じています。
これを「VDT症候群」といいます。
VDT症候群の症状
DVT症候群でみられる症状は様々です。
目の症状 | 疲れ、痛み、疲れ、ドライアイ、かすみ、視力低下など。 |
腕・肩・首の症状 | 肩こり、痛み、しびれなど。 |
精神的症状 | イライラする、不眠、憂鬱な気分など。 |
これは決して社会人だけの問題ではありません。
受験生をはじめとした学生さんや、小さなお子さんにも注意が必要です。
なぜかというと、スマホやゲーム、テレビが原因です。
長時間SNSやゲームに夢中になることでまばたきをあまりしないまま同じ距離を見続けることで目が疲れます。
VDT症候群にならないために
VDT症候群にならないためにはいろいろと工夫が必要です。
デスクワーク時の注意
- 画面と目の距離を40cm以上にしましょう。
- 画面までと書類までの距離を同じにするよう心掛けましょう。
- 視線はやや下向きがGood
- ディスプレイは反射や映り込みの無い角度で。
- 反射防止シールを貼るのもよし。
- 照明はまぶしくない明るさで。
- 椅子には深く腰掛け、背もたれに背を当てて足裏全体が床に接する姿勢を心掛けましょう。
- 加湿器があるとなおGood。
適度な休憩を取ろう
1時間ごとに10~15分は休憩をとりましょう。
しっかり休憩が取れなかったときは、短い時間でも目を閉じて休ませるだけでも効果があります。
まばたきしよう
画面をみているとまばたきの回数が激減します。
意識的にまばたきして、疲れ目やドライアイを防ぎましょう。
目薬も効果的です。
眼球体操をしよう
ときどきギュッと目を閉じたり、パッと目を大きく開けたり、眼球だけを上下左右に動かしたりすることで疲れが取れます。
身体を動かそう
肩を回す、屈伸する、背伸びするなど、適度に体を動かして、凝った体をほぐしてあげましょう。
メガネ
度の合わないメガネやコンタクトは疲れます。ときどきチェックしましょう。
眼科に行く
ときどき眼下に診てもらうとよいです。
政府も問題解決にのりだしている
VDT症候群を訴える人は年々増加していて、これを問題視した厚生労働省は「VDT作業における労働衛生管理のガイドライン」を作って、会社に対してVDT作業従事者の健康管理を義務付けています。
ガイドラインではこんなことを推奨しています。
作業環境の管理
支障なく作業できるよう、照明や採光、グレア(まぶしい光)の防止、騒音の低減措置など、環境整備の方法を具体的に定めています。
作業管理
作業の時間やVDT機器の選び方を定めています。
機器及び作業環境の維持管理
VDT機器等の点検・清掃、必要であれば改善措置を講じるよう定めています。
健康管理
健康管理を行うよう定めています。
・作業の種類・作業時間に応じ、必要な健康診断の実施
・健康診断に基づき、産業医の意見を踏まえつつ必要に応じて保険指導等の実施
・身体やメンタルの症状、セルフケアなど相談ができる場を設ける。
・就業前後の軽い運動
労働衛生教育
VDT作業従事者などに労働衛生教育をおこなう。
初めて作業に従事する職員にはVDT作業習得に必要な訓練を実施。
配慮事項
高齢者や障がい者に対する配慮、在宅ワーカに対する配慮。
コメント