大学入学共通テストの記述式問題は崩壊するだろう

高校生以下の子供を持つ親ならこの問題は他人事じゃありません。

これまでマークシートだけだったセンター試験から、
英語「読む」「書く」「話す」「聞く」を充実させる目的で
英検やTOEICなど民間の検定試験を導入して年2回までの成績を参考にする
国語や数学は記述式問題を導入するという
大学共通テストへの改革が打ち出されていました。

大学初年度納付金のめやす

ところが、英語に関しては
民間テスト受験費用や会場までの交通費などの問題から反対意見が続出

検定をするベネッセコーポレーションが
採点をアルバイトにさせようとしていたことも発覚。

萩生田文科相の「身の丈に合った」発言までおこったために
2020年の導入は完全になくなりました。

萩生田文科相「身の丈」発言で英語民間試験の延期論も~問題・欠陥はどこにある?
(2019/10/30)

萩生田文科相「身の丈」発言で英語民間試験の延期論も~問題・欠陥はどこにある?(石渡嶺司) - 個人 - Yahoo!ニュース
24日番組で「身の丈に合わせて」物言えば唇寒し、と昔から言います。と言って、発信しないわけにはいかないのが政治家。ただ、いくら何でもまずかったのが萩生田光一・文科相の「身の丈」発言です。10月24日、

 

国語や数学などについても、
記述式問題採点者の主観によって採点が変わるため、
公平な採点が難しいことなども指摘され、これもまた延期されることになりました。

考えてみれば当たり前のこと。

今の受験システムはセンター試験での結果を参考にして、
各人それぞれが希望大学の2次試験を受験するという段取りになっています。

つまり、センター試験の結果が良かったか悪かったかで
受験する大学を決めているわけです。

この一次試験ともいえる試験が
大学共通入試テストとして生まれ変わるはずだったんですけど、
英語の検定は何度でも受験できる裕福な家庭の方が有利になるわ、
国語や数学採点者によって点数がバラバラになる可能性があるわでは、
受験生は安心して試験を受けることはできません。

時事通信の12月の世論調査で、
大学入学共通テストの国語と数学に記述式問題を導入する是非について聞いたところ、
「反対」が34.0%で、「賛成」の29.7%を上回りました

一次試験全国共通の採点基準で行われるべきであって、
それならば人力による採点ではなく
AIの進化を待ってから記述式問題を導入するべきだと思います。

今はAIが大学入試を受けて何点取れるかなんていう
実証実験が行われるほど技術が進んでいるわけですから、
この技術を活用してAIで記述式問題の採点くらいできるようになると思うんですけどね。

結局、2022年の大学共通テストでも
全教科マークシートで実施されたわけですが、
昔よりはずいぶん難しくなっていました。

1980年代と比べてはいけないのでしょうが、(苦笑)

数学の回答1つとっても分数計算の分母が2桁だったとしたら
それぞれ数字をマークしなければならないとか、
社会科の選択問題でも回答は1つでなく複数あるとか、
えんぴつ転がしたぐらいでは正解にたどり着かない問題が多く出題されていました。

出題者も苦労して問題作ったことがよくわかります。

2022年は比較的簡単だったと言われた
大学入学共通テスト導入1年目の
前年よりも平均が50点も下がってしまうという
大事件も起きてしまいました。

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